英検の読解問題の自学自習方法
1 テキストを一文ごとにS(主語)とV(動詞)に分ける(間にスラッシュを入れる)
2 音読をする
3 分からない単語を〇で囲む:ひとつずつ覚えていく
4 問題を解く
5 たくさん読む(音読する)
1 テキストを一文ごとにS(主語)とV(動詞)に分ける
読解力の基礎は、文の構造を正しく把握する「精読」にあります。英検の準2級以上になると、
一文が長くなり、修飾語句が増えるため、「どこまでが主語で、どれが動詞か」を見失いやすく
なります。
S(主語)とV(動詞)の特定: どんなに複雑な文でも、
文の骨組みは「誰が(何が)」「どうする」というSとVです。
ここを明確にすることで、文の核心を外さなくなります。
目的: この作業の目的は、「返り読み(後ろから日本語の語順に訳し直すこと)」を卒業することです。
左から右へ、英語の語順通りに理解する癖をつけましょう。
2 音読をする
文の構造を理解したら、次は「音読」です。目で見ているだけの情報は脳に定着
しにくいですが、声に出すことで聴覚も刺激され、記憶の定着率が飛躍的に高まります。
理解しながら読む: ただ経を唱えるように読むのではなく、ステップ1で確認したSとV、
スラッシュの区切りを意識しながら読みます。
リズムとポーズ: ネイティブの音源(パス単や過去問のリスニングCDなど)があれば、
その真似をしてください。どこで息を継ぎ、どこを強調しているかを模倣することで、
読解スピードだけでなくリスニング力も同時に鍛えられます。
回数の目安: まずは5回程度、つっかえずに読めるようになるまで繰り返しましょう。
3 分からない単語を〇で囲む:ひとつずつ覚えていく
読解を妨げる最大の要因は語彙不足です。
しかし、単語帳だけで覚えるよりも、実際の文章の中で覚える方が記憶に
残りやすくなります。
「仕分け」の作業: 本文の中で、少しでも不安がある単語や熟語はすべて「〇」で囲みます。
これにより、自分が何を知っていて何を知らないのかが可視化されます。
文脈推測の訓練: すぐに辞書を引くのではなく、前後の一文から「おそらくプラスの意味だろう」
「何かを制限する言葉だろう」と推測する癖をつけましょう。本番で未知の単語に出会った際の
対応力が身につきます。
語彙の定着: 〇で囲んだ単語は、テキストの余白に意味を書き込むか、自分専用の「ミス単語リスト」を
作成します。「この文章に出てきたあの単語だ」というエピソード記憶と一緒に覚えるのがコツです。
4 問題を解く
文の構造を掴み、単語も理解した状態で、いよいよ設問に取り組みます。
ここで重要なのは「なぜその答えになるのか」という根拠の徹底検証です。
言い換え(パラフレーズ)を見抜く: 英検の正解選択肢は、本文の表現を別の
易しい言葉や類義語に言い換えていることがほとんどです。
「本文のこの一文が、選択肢のこの表現に対応している」という線を結ぶ作業を行ってください。
不正解の理由を説明する: 「なんとなく」で選んで正解しても実力にはなりません。
「選択肢Aは本文に書いていない」「選択肢Cは主語が入れ替わっている」など、不正解である
理由を論理的に説明できるようにしましょう。
段落ごとの役割: 各段落がどのような役割(導入、具体例、反論、結論)を果たしているかを
意識すると、文章全体の流れが見えるようになります。
5 たくさん読む(音読する)
最後は、同じ英文を「完全に自分のものにする」ための多読・多音読です。
自動化(オートマティゼーション): 一度解いた問題を放置せず、何も考えなく
ても意味がスッと頭に入ってくる状態になるまで、さらに10回、20回と音読を
重ねます。これを「自動化」と呼びます。
速読力の向上: 繰り返し読むことで、脳が英語を処理するスピードが速くなります。
このスピードアップが、試験本番での「時間が足りない」という悩みを解決する
唯一の手段です。
知識のストック: たくさんの英文を「熟読→音読」のプロセスで体に入れることで、
文法や語彙の知識が「生きた知識」としてストックされます。これはライティング
(英作文)やスピーキングの際にも、自然と口や手から英語が出てくる助けとなります。
まとめ
英検の勉強は、**「精読(1, 3)」→「演習(4)」→「定着(2, 5)」**のサイクルを
回すことが合格への最短ルートです。
一冊の過去問や問題集をボロボロになるまで使い込み、どのページを開いてもスラスラ
と音読でき、構造が完璧にわかる状態を目指してください。
英検の読解問題の自学自習方法
1 テキストを一文ごとにS(主語)とV(動詞)に分ける(間にスラッシュを入れる)
2 音読をする
3 分からない単語を〇で囲む:ひとつずつ覚えていく
4 問題を解く
5 たくさん読む(音読する)